チュニジアの旅の目的はなんたってカルタゴ遺跡!というものの、せっかくなので効率よく首都チュニス周辺の観光もしたい。でもチュニスは遠い…
LCC特有のマイナーな空港発着だったためチュニスから遠く、公共交通手段があまりにも乏しい。
こういう場合の強い味方が、ホテルから送迎付きのツアー。個人旅行のハードルがグンと下がります。
今回のツアーはGet Your Guideで検索、日本語でも予約できるので出発前に余裕を持って予約することをお勧めします。
- メディナ (旧市街地) Medina of Tunis 世界遺産
- バルドー博物館 National Museum of Bardo
- ビュルサの丘 カルタゴ遺跡 Byrsa Hill, Carthage 世界遺産
- シディ・ブ・サイド Sidi Bou Said

チュニス大聖堂の前で、もう一人のツアー客アトランタから来た北アフリカ旅行中のディビッドさんと合流。そう、ツアーメンバーは二人のみ。プラス、ガイドと運転手の計四人というほぼプライベートツアー状態でした。
そこから徒歩で最初に行ったのが
メディナ (旧市街地) Medina of Tunis 世界遺産


行った時が日曜日の朝だったのもありますが、何と言ってもラマダン中。メディナ内の商店は営業時間が短いか休業日のお店が多かったです。活気のあるメディナを期待していたので、かなり閑散としていてはずれ感がありましたが、これなら迷子にはならないということでポジティブに行きます。ちなみに前を歩くのはガイド氏。前に誰もいません。
それでも、ぽつぽつと開いている店で雰囲気は十分に味わえました。露店で売られていたのはチュニジアのお菓子マクロウド。意外にも甘さ控えめでまだ温かくて美味しかったのですが、さすがに500gとか勧められても量が多すぎるので、味見だけにしました。ガイドさんが自宅用に買っていたので味は確かなようです。


そのうちにツアーお決まりのチュニジアの民芸品店に立ち寄りました。こういうお店は他が閉まっていてもしっかり開いていますよね。
そして、そこの屋上を勧められて登ってみると…
そこはソーシャルメディアで有名なメディナを一望できるタイル張りの屋上でした。天気が良ければ遠くがはっきり見えて映えたんじゃないかなと思いますが、実際のところは、エアコンの室外機など本来なら隠したいものが眼下に見えただけなので、決して見栄えがいい訳ではありませんでした。みんな、撮影の角度とかかなり工夫してるんですね。
他にも街の画像を載せたいところなのですが、ここチュニジアでは軍事、政治施設は撮影禁止。街中には首相官邸が普通に点在して、ガイド氏が、「あ、右側は撮影ダメだから」と言いながら歩き続けるので画像が撮れていそうであまり撮れていませんでした。なので、チュニジアのポストを。ポストの色はフランスやドイツと同じ黄色です。



バルドー博物館 National Museum of Bardo
バルドー博物館はアフリカではエジプトのカイロ博物館に次ぐ規模を持つ博物館で世界有数のモザイクのコレクションを所蔵しています。
入口で空港並みの保安検査をして入場しました。
以前、ここで武装集団によるテロ事件があり日本人観光客も巻き込まれて亡くなっているのを覚えている人もいるのではないでしょうか。自分が滞在したホテルも空港並みのセキュリティーがあり、チュニジアではテロが身近にあることを改めて実感します。





バビロニアの時代からの様々な様式と地域のモザイクがあります。歩いている回廊のモザイクもオリジナルだそうで、普通に上を踏みつけていたら当然痛むよねと思っていたら、重要なところにはちゃんと柵がはってありました。


美しいタイルもたくさんありましたが個人的には、カルタゴの豊穣の神の石板が良かったです。
そう。心はカルタゴ遺跡へ。
ビュルサの丘 カルタゴ遺跡 Byrsa Hill, Carthage 世界遺産
冒頭でも書いていますが、私が去年辺りから行きたいと思っていたバケットリストの一つが、ここカルタゴ。私の学生時代の世界史の記憶といえば、フェニキア人、いたな…というお粗末なレベルで、ハンニバルと聞いても、TV番組の特攻野郎A-チームしか出て来ませんでした。そんな私が、どうしてこのカルタゴに行きたいと思うようになったかというと、お気に入りのポッドキャストでカルタゴの回を聴いて、その舞台だったところへ行きたくなったから。そういう人は結構いるのではないでしょうか。
カルタゴは地中海貿易で繁栄を極めたフェニキア人の都市でビュルサの丘はフェニキア人が最初に入植したとの言い伝えがある場所。
『兄のピグマリオンから逃がれた女王ディードーは、辿り着いた先の住民より一頭の牛の皮で覆うことが出来る分だけの土地を与えられることになった。賢いディードーは皮を細く切り裂き、それを繋げてひも状にして丘を囲み、そこを自分の土地とした』という場所が、ここ、ビュルサの丘。余談ですが、これと全く同じ逸話を違う国で聞きました。結構ありがちな神話なのかも。






歴史に強い人は知っていると思いますが、最終戦である第三次ポエニ戦争で籠城戦に入ったカルタゴに対しローマ軍は6日間に渡りカルタゴの城壁内を焼き討ち。当時50万人いたと言われるカルタゴ市民は5万人まで減少。生き延びた市民も奴隷として連れ去られ、街は復興することがないようことごとく破壊されました。
とはいうものの、立地的に重要な場所であることは、ローマも理解していたので、程なく入植が始まり、ローマ皇帝カエサルによって正式にビュルサの丘が再び要塞として整備されることとなります。
そういう経緯があるために、ここビュルサの丘もフェニキア人の居住区ポエニ街は僅かしか残っておらず、ほとんどはローマ時代の遺跡です。
分かってはいたけれど、フェニキア人の遺跡が見たかったのでその少なさにちょっとがっかりでした。加えて、ほかの軍港跡やローマ時代の大浴場やカルタゴ遺跡が観光コースに入っていなかったのも、なんとも物足りなさが残る原因だったと思います。また、考古学博物館は改装中のため閉館していました。
サン・ルイ聖堂 / アクロポリウム Saint Louis Cathedral / Acropolium of Carthage
ビュルサの丘に建つ、サンルイ聖堂はフランス統治下の19世紀に建立されたカトリック聖堂で元々カルタゴの守護神エシュムンを祀った寺院の上に建てられています。パリのサクレクールを模して造られてた外観にゴシック、ビザンチンにムーア様式が混在した内部を持っています。
現在では宗教目的には使われず、コンサート等が催されているそうです。
駐車場にある土産物店で、ガイド氏に次のシディ・ブ・サイドで買った方が種類も多いし安いよと言われたのですが、いや、この場所だから記念になるものを買いたいんですけど。どこでも同じじゃん、みたいにガイド氏は思ったことでしょう。でも、思い入れのある場所なので買いました。
一旦、出た後、ローマ時代の遺跡マルガの貯水場にちらっと寄ってから次へ移動、そして昼食です。




シディ・ブ・サイド Sidi Bou Said
17世紀以降に裕福な階層が住み始めた地域でチュニジアンブルーと呼ばれる青と白い壁、そして小高い丘に続く小径が特徴で、2026年にユネスコ世界遺産の暫定リストに追加されています。
まずは、ここで昼食。小さな食堂と言った趣の場所でしたが、前菜も付いて鯛のグリルも美味く頂きました。もっとも、イギリスに住んでいると新鮮な魚が手ごろな価格で食べられないので、それだけでも十分に嬉しいのですが。
ガイド氏もレストラン内に座っていましたが、ちょっと離れた席だったので一緒にいかがですかと誘ったところ、(ラマダンで)断食中なのでとのこと。なんか、食べられないのに室内に座っているのはちょっと申し訳ない気がしました。この後、自由行動になるのでこの段階でうちらを放って置いてくれても、私ももう一人のデイビッドさんもひとり旅に慣れているので大丈夫だったのになあ、と後になって気づきました。


シディ・ブ・サイドはカワイイ、という言葉がぴったり。青も色番号の指定でもあるのですかと聞きたくなるほど、同じ青。


見晴らしというか、青と白の建物を見下ろせるよ、こっちだよ!と土産物屋のお兄さんにこの階段を上るよう声をかけられましたが、デイビッドさんも、上まで行かなくていいんじゃない?買い物しよう、という事でこの辺りをウロウロ。

とにかく上り口のところにお土産屋さんが密集していました。それもそれで情緒はありましたが、メディナの店のシャッターもほとんどがチュニジアンブルーだったし、自分が滞在していたエリアもチュニジアンブルーの街だったので、正直感覚が麻痺していました。残念と言えば、残念。

ツアーを終えて…
ツアーはここで終わり、ここから約30分かけてチュニス市内に戻り、デイビッドさんを下ろしたあと、さらに一時間かけてホテルまで送ってもらいました。
朝のスタート時間がとにかく早かったので、この後は昼寝必須でした。起きて水を買いに行こうと外に出たら店が全て閉まってたのでショック。ハーフボードで、夕飯が付いていたので食べそびれることななかったのですが、ホテルの水を買うのはちょっと嫌だなと、こんな所でケチな性格が出ました。ツアー中に買っておけばよかったかなとも思ったのですが、シディ・ブ・サイド自体が観光地値段だったので、微妙ではあります。
チュニスと近郊の観光地を効率よくさらっと寄ったよ、見たよというのであれば、こういうツアーはとても良いとは思うのですが、自分は博物館や美術館に軽く一日かける方なので、物足りない感があります。
次回訪れる際の参考としておこうと思っています。